2006年、2013年〜2015年の11月の3連休を中心に京都へ紅葉を見にいきましたので、自分なりのオススメをご紹介したいと思います。もちろん全ての寺院を見て回ったわけではないので、一般的な名所が抜けていたり...というのはあるかと思いますが、その点ご容赦ください。

紅葉 名所・定番編

東福寺

渓谷「洗玉澗(せんぎょくかん)」に架かる通天橋一体の紅葉は、まさに京都を代表する紅葉スポットです。ただガイドブックには必ず載るほどの名所だけに、かなりの混雑への覚悟が必要です。

※写真は、通天橋反対の臥雲橋です

毘沙門堂

山科にあるお寺です。毘沙門堂好きが高じて、結婚式の前撮り写真も撮影しました。弁財天の紅葉も美しいのですが、朝早く行けば勅使門の階段で、紅葉のトンネルと真っ赤な紅葉の絨毯も見られるそうです。

宝筐院

嵐山地区。ベストシーズンの宝筐院の庭園は、紅葉の葉と落葉による赤色と黄色の強烈な空間が広がっています。

直指庵

嵐山地区。人気も少なく、ゆったりと紅葉を楽しむことができます。お庭と境内の小高い場所から、濃厚な紅葉の世界を楽しむことができます。

Day1-1 直指庵 この年のベスト!

北野天満宮

学業に御利益がある神社として知られていますが、紅葉苑の天神川沿いの紅葉は見事です。天神川沿いをゆっくりと歩きながら眺めることができます。

瑠璃光院

八瀬地区。瑠璃の庭の紅葉と苔の絨毯が素敵な場所です。普段は公開しておらず、ここ数年は11月のみ限定公開をしています。

宝厳院

嵐山地区。獅子吼の庭や、入り口付近の紅葉のトンネルが美しい場所です。

蓮華寺

八瀬地区。山門を入ってすぐ、銀杏と紅葉のコントラストが非常に美しく見とれてしまいます。また、書院から柱越しに覗く庭園の紅葉が絵になります。

永観堂

境内や庭園の紅葉は見応えがあります。ライトアップでも有名なお寺です。

祇王寺

嵐山地区。嵯峨野の竹林の中にひっそりと佇むお寺です。おとぎ話の中にいるような感覚になる庭園です。

紅葉 ライトアップ(夜間拝観)おすすめ編

近年、ライトアップを行うお寺が増えてきました。庭園の池に浮かび上がる紅葉や、ライトアップによって暗闇の中に荘厳に浮かび上がる建物の様子は、お昼に訪れるた時とはまた別の顔を見せてくれます。

清水寺

京都でライトアップと言えば、やはり清水寺。やはり大混雑は必死なので、時間には十分に余裕を持って訪れることをオススメします。

高台寺

方丈から眺める前庭や、臥龍池に映し出される紅葉などが見どころです。また幻想的ライトアップされた竹林の中も歩けるのも、趣があります。紅葉の時期以外にも夜間拝観を行っています。

毘沙門堂

2013年〜2014年と公開されていた、毘沙門堂の夜間拝観。また再公開したら、ぜひ訪れた場所です。

金戒光明寺

巨大な山門が、綺麗にライトアップされていたのが印象的でした。

ひっそり穴場紅葉編

ガイドブックには目立って掲載されていないものの、紅葉が見事な寺社が京都には多々存在します。街歩きをしていて、紅葉が美しいお寺を偶然発見したこともありました。

金蔵寺

洛西地区。駅からも遠く、バスも出ていないという所に建てられたお寺ですが、ぜひ訪れたい場所です。

粟田神社

東山地区。南禅寺や永観堂からも近いものの、ここを訪れる観光客は少なく、境内には殆ど人気がありません。参道の紅葉のトンネルや、歴史を感じさせる立派な巨木は見応えがあります。

金福寺

芭蕉も訪れたという金福寺。門近くや庭園の紅葉が見どころです。

妙顕寺

たまたま通りかかったお寺でしたが、紅葉が美しい場所でした。

これまでの筆者の経験を元に、11月の3連休に京都での紅葉巡りをする際のヒントを書いてみます。

情報収集をしっかりと

シーズンに注意

いちがいに京都の紅葉と言っても、場所によって見頃となっている時期が異なるので、事前に時期をしっかりと調べましょう。たとえば大原など色づくのが早い地域もあれば、季節によっては、例年より紅葉の時期が異なっている場合があります。

例年の見頃の時期を参考にしつつ、その年の情報収集を行いましょう。最新の各寺社の情報であれば、京都新聞のサイトがオススメです。

最新の状況をもっとリアルタイムに調べたければ、twitterの検索機能がオススメです。特に画像つきで検索することができるのが便利です。他の方の感想や、現地での混雑状況なども把握することができます。

拝観時間を確認

スケジュールを組んだものの「拝観受付終了で行けなかった」とならないよう、訪問する前に、寺社のWebサイトを見て拝観期間や時間を予め確認しましょう。

「そうだ」へは行かない

JR東海は1993年から「そうだ 京都、行こう」という京都ディスティネーションキャンペーンを行っています。四季ごとに京都のオススメスポットを紹介し、CM・ポスターで宣伝しています。特に、春秋を中心に多大な予算を掛けて大々的に宣伝しています。取り上げられる場所は確かに美しいところも多いのですが、その分だけその魅力に惹きつけられて日本各地から観光客が殺到します。

敢えてそこに行くというのもアリですが、混雑を避けたいのであれば事前に今回取り上げられている場所を確認し、出向かないのみアリだと思います。

3連休は宿の確保を第一に

近年の円安傾向・日本ブームも相まって、関西圏はアジアからの観光客が殺到しています。特に大阪・京都の人気はすさまじく、東京圏では考えられないほど海外からの観光客で溢れかえっています。そんな中、深刻なのがホテル不足。特に国内の旅行者の合流する11月3連休は、ホテルを予約は困難を極めます。

実際にあった例だと、

  • APAホテル・東横インなどのビジネスホテルに全く空室がない
  • 空室があった大阪のAPAホテルは1室3万円
  • 直前には滋賀〜兵庫まで手頃な価格のホテルの空室がない
  • 京都・大阪のラブホテルが1室3万円
  • 大阪で3,000円のカプセルホテルの上が、5万円のヒルトン、リッツカールトン

など、なかなかヒドイ状況になっています。そこでいろいろ対策を考えてみました。

1.新幹線込みのパッケージで予約する

多少高くても良いのであれば、一般的にこの方法が最も楽で確実です。ただし新幹線の時刻などが選びづらいので注意しましょう。

2.半年前くらいにはホテルを予約だけしてしまう

ホテルや予約サイトのキャンセルポリシーを見ながら、早めに予約だけしてしまう方法。3日前のキャンセルであれば、100%予約代金が戻ります。ただし、闇雲に予約をして後からキャンセルをするのは一般的に好ましくないので、泊まる意思がある場合のみにしましょう。

3.大阪のホテルを予約する

京都〜大阪は、新快速などを利用すれば、30分+α程度で移動することができます。京都市内にホテルを確保するのではなく、大阪にホテルを予約するのも現実的な選択肢です。高槻・茨木市周辺のホテルは安くて手軽なところが多いです。

4.滋賀、奈良等の近郊のホテルを予約する

「京都に30分〜1時間以内かけて通勤する」みたいな感じで発想を転換すると、さらに選択肢が広がります。例えば滋賀県の琵琶湖周辺のホテルや、奈良県などのホテルも検討してみましょう。以外と早く、京都市内に辿り着くかもしれません。

5.頻繁にホテル予約サイトを見て、キャンセルをチェック

ホテル予約サイトは、随時更新されます。キャンセルがでないか、随時確認するのをオススメします。ただし、キャンセルが出たら予約はお早めに。あっという間の埋まってしまいます。

6.Airbnbを利用する

他人の家に泊まることに抵抗がなければ、Airbnbなどの民泊サービスも検討しましょう。

3連休は新幹線を早めに予約

1日に何百本も走っている東海道新幹線ですが、11月の3連休は座席の確保が難しくなります。割引サービスがある、エクスプレス特割は座席数が限定されるため、さらに困難です。

特に、以下の日付・時間帯が人気となっています。

・3連休初日:東京→京都 6〜8時発
・3連休最終日:京都→東京 15〜最終

初日はやはり、京都に早い時間に到着する新幹線が人気です。指定席が早々と埋まってしまいます。

また3連休の最終日の帰りも予約が多くなります。「観光が終わったからちょっと前倒して帰ろう」「乗れそうにないから後のに変更しよう」という安易な発想が通用しません。当日指定席を確保するのは、困難です。

行きは東京駅から自由席に乗るという手もありますが、京都始発の新幹線はないので、自由席は座席が確保できるか分かりません。

細かい話しですが、「指定席が取れた!」と思ったら、N700系ではなく、700系だった、ということもあるので、注意が必要です。

温かい格好で、マイペースで

楽しい紅葉巡りですが、日常生活以上に歩き回る上に、山の中の寺社を上り降りなどをしていると段々と疲れてきます。自分の体力と相談しながら、時間に余裕を見て回るようにしましょう。

そんな体力を奪われている状態で覚悟が必要なのが、ライトアップの大行列。ガイドブックに載っているような有名ドコロはかなりの行列を覚悟しましょう。時間に余裕があれば、夜間拝観より後に行きたいところです。

また秋の京都は、関東圏より一足早く冬を感じさせるような寒さです。特に日が落ちてからはは冷え込みが厳しくなるので、ライトアップでお出掛けする際には、しっかりとした防寒対策を忘れないようにしておきたいところです。

いろいろ書きましたが、やっぱり美しい京都の紅葉。旅行のヒントを参考に、ぜひ京都の美しい紅葉巡りを楽しんでみて下さい。

一昨年に訪れた中で、紅葉の一番のお気に入りのお寺がこの直指庵。今年の紅葉はイマイチでも、落ち着く雰囲気が好きなので行ってみました。

ところが現地には多数のテレビクルーがいて、生中継の準備をしていました。庭園にはテレビ用の配線とカメラ固定用のレールが張り巡らされ、雰囲気が台無し。まったく落ち着きませんでした。

天候も悪くて足も痛むので、駅で自転車を返却し、帰路につきました。

お次は、祇王寺(ぎおうじ)へ。平家物語に出てくる祇王が入寺した尼寺で、竹林に囲まれた嵯峨野の奥地にあります。門の時点で、凄そうなオーラを放っています..。

庭園は薄暗い感じで、苔と落葉した葉が独特の雰囲気の庭園を作り出しています。新緑の季節にも訪れたいところです。

一昨年の宝筐院の紅葉が素敵だったので、また来てみました。やはりここも時期が早く、残念な感じでした。

相変わらず、この看板にはギョっとします。


障子越しに庭園を望みます。

京都2日目。お昼頃から雨の予報が出ていたほか、前日3万歩を超える徒歩で、すっかり脚を痛めていて、最悪のコンディションでした。

嵐山を回るならレンタサイクル

嵐山に点在する寺院を徒歩で廻るのは面倒だったので、嵯峨野嵐山駅前のレンタサイクルを利用してみました。駅前のレンタル料は1日1,000円と少し高額ですが、沢山の寺院を効率よく廻れるほか、境内の中まで自転車を入れさせてもらえることもできるので便利です。ただ嵐山のメインストリートは常に人が多い他、一般の車道でもグループ旅行などで車道一杯に歩いている人もいるので、注意が必要です。

宝厳院の紅葉

初めに、天龍寺内の宝厳院を訪れました。

このお庭は、苦海を表し、岩岩は仏の元に渡る獣石が配置されているそうです。他に配置されている岩岩と合わせて「修行の厳しさを表現している」、というなんとも凄い世界観です。

獅子吼の庭と呼ばれる庭園には、獅子の形をした獅子岩など、巨石がいたるところに配置されています。宝厳院は松なども有名ですが、事前のリサーチが足りずスルーしてししまいました...。

庭園内を散策し、鳥や風邪の音を聞く事によって、人生の真理や正道を肌で感じる「無言の説法」を得られるとのことです。

宝厳院を出たところには、紅葉のトンネルがあり、こちらも必見です。

また嵐山羅漢の杜があります。釈尊の弟子で崇高な修行者「悟りを得た人」だそうで、一体一体が独特な格好・顔をしています。

天龍寺境内の紅葉

天龍寺の庭園は嵐山でも人気ですが、敷地内の紅葉も綺麗です。

瑠璃光院を後にし、激混みの叡山電車に乗り出町柳へ。そこから京阪・地下鉄東西線を乗り継ぎ、醍醐までやって来ました。

前売り拝観券の事前購入がオススメ

醍醐寺では、WEBサイトから前売り拝観券を申し込むことができます。一般より15分早く入場できる上に、拝観料をその場で払わなくても良いのがメリット。夜間拝観の一番初めに醍醐寺を持ってきて、他にも寺院を回りたい場合は便利なのでぜひ予約しておきたいところです。

この時は20分程度前に醍醐寺に到着すると、既に行列ができていました。拝観時間になると一斉に受付に殺到、揉みくちゃになっていた。係の人も傍観という感じで、整理を仕切れていませんでした。

醍醐寺のライトアップ

仁王像が綺麗にライトアップされています。

五重塔は上品にライトアップされていて、月の光も雰囲気を演出してくれました。

951年に完成したとのことで、骨組みをよく見ると確かに歴史を感じられます。

池に映し出される弁天堂。

このシーンを狙うカメラ小僧多数です。周囲は暗く障害物も多いので注意が必要です。

唐門も菊の紋章が、格好良く輝いていました。

光明院 瑠璃光院は、叡山電車の八瀬比叡山口駅から高野川を渡って数分のところにあります。

オススメは拝観受付終了の30分〜1時間前

瑠璃光院は、一般公開しておらず、2014年2015年ともに11月限定でオープンしています。拝観期間は、参拝前に公式Webをチェックしておきましょう

噂が噂を呼んでいるのか、覚悟をしなければ行けないのが拝観のための大行列です。この日はなんと最大2時間待ちという状況...。京都の奥地での限定公開にも関わらず、海外からの観光客も多く見えます。

このときは拝観受付終了の30分前に訪問すると、並ばずにスンナリと入ることができました。もっと紅葉が美しい年だと、もっと行列が酷くなる可能性があります。

もう一つ覚悟をしなければならないのが、拝観料が2,000円と高額なところ...。うーん、という感じです。

窓越しに眺めるお庭

瑠璃光院と言えば、瑠璃の庭の紅葉の木々を窓越しに望むのが有名です。ですが、この人の有様。前に出ての写真撮影もままなりません..。

なんとか前の方に出ましたが、紅葉もこの状況..。時期も早く、葉の状態も微妙でした...。ただ苔の絨毯は、やはり見事です。お庭の最高の状態は公式Web等で見る事ができますのでぜひ。

1階から瑠璃の庭を眺めた様子。瑠璃色に輝く瞬があるとのことですが、ちょっと想像つきません..。こちらも公式Webに写真がありました

こちらは臥龍の庭。水の流れと石組みで、点に駆け昇ろうとする龍を、表しているとのことです。

参考リンク

瑠璃光院に向かう途中、twitterの情報で良い感じの神社があったので、寄ってみました。叡山電車本線の終点一個手前の、三宅八幡駅から向かいます。以前訪れた銀杏が美しかった蓮華寺の少し先にあります。

大木に囲まれた鳥居。薄暗く、入るのに躊躇するような感じでした。崇道神社は、崇道天皇を祭った神社です。ほとんど人気がないような場所ですが、何やらガイドツアーをしていました。

去年、前撮り写真を撮り、沢山の思い出を作ることができた毘沙門堂。やはりこちらも、時期が早く色づきが悪い感じでした。それでも勅使門の前は、緑と橙のグラデーションが綺麗でした。

霊殿前の弁財天周辺の色づきです。

晩翠園です。

勅使門の前は、こんな感じでした。

参考リンク

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